forcing(3)

今回からとっとと内実へ。generic filterの導入。generic filterに訳語をつけないのも何なので「生成フィルター」としておいたら、前回、数学科出身の方からこのgenericには「生成的」という意味はあまりない、とのこと。generic filterがただのfilterでないのは、半順序集合の任意の稠密な部分集合(のうちモデルの要素であるもの)と交わるからだが、この稠密な集合とは、その半順序集合の要素によっては(これとこれの間にある、とかして)特定することのできないものたちであると。したがって、genericはむしろ一般的、無特性的、という意味合いであろう、と。

アメリカのスーパーに行くと、コーヒーの棚にgeneric filterが置いてあるそうだ。これは日本語で言うと、「ノン・ブランドのコーヒーフィルター」のこと。確かにきちんとした訳語が思いつかないな。

で、生成的という訳語はどこから来たのかというと、代数幾何でそういう訳語を充てることがある、と数学科出身ではないが数学に非常に詳しい方曰く。ふむふむ。


しかし、forcingをやってると、本当にsheafをやらなきゃいけないよなぁ、とひしひしと感じる。

  • S.MacLane & I.Moerdijk, Sheaves in Geometry and Logic, Springer, 1992.

これだよなぁ。これ。