Husserls Logik (13)

概念の外延について。ここでは概念は対象として扱われている。一方でボルツァーノでは概念は対象のレベルにあるものではなく、客観的表象自体。フッサールボルツァーノの概念の話を対象のレベルへ持っていくことによって、現在考えられるような概念の外延という考えに達する。ボルツァーノでは概念の外延はその概念が表象する対象の集まりだが、フッサールではその概念が帰属する対象の集まりとなる。

ところでこの概念の外延が正当な論理学の対象として導入されるところが気になる。例えば、概念「赤」を考える。赤い対象はそれぞれ、概念「赤」に対してある関係を持っており、そのことによって互いに関連している。そしてこう言われる。

Und so kann man sie zu einer Einheit zusammengefasst denken, d.h. man kann die objektive Vorstellung bilden von der Gesamtheit der einzelnen Gegenstände, denen es wahrhaft zukommt, rot zu sein, und kann diese Gesamtheit den Umfang des Begriffs Rot nennen. (S. 72)

そうこれは明確に、Comprehension Principleである。ただしここでは、「考えることができる」「客観的表象を構成することができる」などのようにそれが何らかの心的作用によるもののように言われているのだが。