John Etchemendy, The Concept of Logical Consequence, CSLI Publications, 1999.

もともとは1990年刊。ボルツァーノやタルスキを源泉とするモデル論的な論理的帰結の定義は直観的な論理的帰結の概念を正しく捉えていないと主張し、大きな論争を読んだ本。もちろんある程度、モデル論的な真理定義に慣れている必要があるので、そんなに取っつきやすいわけではないが、主張点は明確。そして説明が丁寧、というか慣れてくると冗長に思われる程に説明されている(第九章とか新たな論点がほとんど出ていない繰り返しだけのような気が・・・)。言われていることは一応分かるのだが、あまり自分でも疑ったことのないところに問いが立てられていることと、批判が主であって必ずしも代案が示されているわけではないので戸惑うことも。とりあえずざっと読んだのだが、やはりどこか何かだまされているような気分になる。