プロジェクトタイムマシン、『萌える法律読本 ディジタル時代の法律篇』、毎日コミュニケーションズ、2004.

装丁とは違って(?)かなりまじめな著作権の本。ところどころでキャラクターが「ほぇ」とか「みゅ」とか言っているが、本文では細かい字で著作権法第何条では、とか東京地裁何月何日判決において、など書いてある。けっこう不思議な本だ。全体は三章に分かれ、第一章ではカヴァーバンド、ネットラジオ、着うたを題材に採って具体的にどのような手続きが必要になってくるかを解説。第二章ではQ&A方式を採りつつも、著作権法の基本について解説されている。第三章は少し著作権からは離れるトピックも含んで、児童ポルノ法案、不正アクセス禁止法、音楽に関する最近の動き、spamメールについて書かれている。

第一章、第二章が著作権の話であるのに対して、第三章は他の話も入ってくるが、著作権関係の話だけで統一した方がよかったのかもしれない。初めてこの手の話を読むには、話が細かいところも多々あるのでちょっと難しいかもしれない。ところどころで著者自身の見解などが直接的に平易な形で述べられているのは、他の類書には見られないものであり参考になるところが大きい。必ずしも賛同できないところもあったが。

しばらく事情により著作権関係の読書が増えます。