ちょっと前の話だが

  • 岡本賢吾、「ヘーゲルにおける「仮言推論」と「活動性」」、『哲学雑誌』第106巻第778号、1991、pp. 103-120

を読んだ。ご本人の当時抱いていた疑問へのコメントや、その後の展開を見ると、やはり興味深いものだ。例えば次の文章。

つまりヘーゲルは、仮言推論における推論過程を、AとBが両立的に存在するのではなく、むしろ、Aが一端存在を得た後、更にそれ自身を廃棄することによって、初めてBが存在するようになるものとして捉えているわけである (p.111)