クラスと集合

この人のものはいつもあまり面白くないなぁと思っていたのだが、

  • Penelope Maddy, "Proper Classes", Journal of Symbolic Logic 48, 1983, pp. 113-139.

は久々になかなか参考になるところが大きかった。とはいえ、それは前半の固有クラスに関する様々な考え方をサーベイしている箇所であって、その後のクリプキの真理論を模倣して固有クラスを扱える理論を作るところは、あまりよく分からないこともあって面白くなかったのだが。

組み合わせ集合観の起源はケーニッヒっぽい。それが出てるのは実数集合が整列可能ではないことを証明しようとした例の論文で、やはりここいらに鍵があるわけだ。フォン・ノイマンの集合概念がツェルメロと同じようなものとされているのが気になるが。彼の集合観は集合をすべて関数として考察するものであって、むしろLawvereのアレとかにつなげて考えるべきものかと。