R.デーデキント、『数について』、岩波書店、1961.

有名な切断の概念によって有理数の無限集合から実数を定義した「連続性と無理数」、自己の中への単射による連鎖を用いて自然数論を展開した「数とは何か、何であるべきか」の二つを収録。かなりクリアな論文で、デデキントのスマートさがよく分かる。こういうスマートさはカントールには無いな(一方でカントールのあのごつごつした感じは好きだけど)。連鎖を用いた自然数は非可述的なわけだ。ふむふむ。