研究

Sir Peter Frederick Strawson (1919.11.23-2006.02.13) has died.

ピーター・ストローソンが13日月曜日に亡くなりました。Timesの記事にリンク。86才。長生きでしたね。

「ツェルメロがフッサールに口頭で伝えたことのメモ」(1)

また何か訳してみます。

異動

Herman Cappelen (Philosophy of Language) @ University of Oslo -> Somerville College, University of Oxford.

異動

Graeme Forbes (philosophy of language, metaphysics, philosophical logic) @ Tulane University -> the University of Colorado at Boulder.

ツェルメロ「数学的体系と無限の論理について」(7)

第六段落。これにておしまい。 有基底的な命題が「真であること」あるいは「偽であること」はその基底の真理の割り当てによって決められるのであるから、そのようなあらゆる命題sに対して、命題sが真となるようなあらゆる可能な割り当てpの総体Usが割り振ら…

ツェルメロ「数学的体系と無限の論理について」(6)

第五段落。長いです。 原要素のすべての組み合わせからできているこれら基本関係qは、すべてが同時に妥当するのではなく、「真なる」基本関係と「偽なる」基本関係の二つのクラスに分かれる。基底S*1のあらゆる任意の分割(Einteilung)に、可能な真理の割り当…

ツェルメロ「数学的体系と無限の論理について」(5)

第四段落。 さらに出てくることは、このような仕方で「有基底的にされた体系」は、分離された「階層(Schichten)」*1の「整列された」列に(一意に)次のように分解されることである。つまりそれぞれの階層Qrの命題は、先行する階層の命題にのみ「依存してい…

ツェルメロ「数学的体系と無限の論理について」(4)

第三段落。この段落はちょっと長いです。赤文字は原文のゲシュペルト。 さて、「基本関係」からさらなる「命題」が「否定」「連言」「選言」という論理学的な基礎的操作によって「導出される」。*1これらの基礎的操作はドイツ語では「nicht」「und」「oder」…

ツェルメロ「数学的体系と無限の論理について」(3)

第二段落。 あらゆる数学的理論の出発点となるのは、「原要素」の「基本領域(Grundbereich)」である。それらの原要素の間には、例えばあるいは「点aは直線gの上にある」のような基本関係(Grundrelationen)が定義されており、その定義によってこれらの関係は…

ツェルメロ「数学的体系と無限の論理について」(2)

注はすべて訳者のつぶやきです。原文に注はありません。第一段落。 「数学的命題(Satz)」*1、「数学的証明」、「数学的理論」、「数学的学科(Disziplin)」とは何か。ここでは短く要約して提示される以下の考察において問題となるのは、あらゆる数学的学科の…

ツェルメロ「数学的体系と無限の論理について」(1)

最近書くネタがないので翻訳でも載せてみます。これは確か邦訳されてないし著作権も切れてるはず。ものは Ernst Zermelo, `Über mathematische Systeme und die Logik des Unendlichen', Forschungen und Fortschritte, vol. 8, 1932, pp. 6-7. です。とても…

訃報

ウィトゲンシュタイン研究などで高名な、奥雅博元大阪大教授が先日お亡くなりになったという話を聞きました。確か退職されたばかりで、中心となって進めてきたウィトゲンシュタインの遺稿の研究もまだこれからといったところだったと思います。残念です。

異動

Kevin Hoover (economics, philosophy of economics) @ the University of California at Davis -> Duke University.

異動

Eros Corazza (philosophy of language) @ the University of Nottingham -> Carleton University (Canada).エロスさん?

異動

Sara Chant (philosophy of mind and action) @ Florida State University -> the University of Missouri. Zachary Ernst (philosophy of biology, logic, automated reasoning) @ Florida State University -> the University of Missouri.

さらにDover

こないだ某氏から教えていただいた情報ですが、Doverはモデル論の入門書として有名な↓も再版するようです。amazon.co.jpにリンク。 A. B. Slomson & J. L. Bell, Models and Ultraproducts: an introduction, Dover, 2006/06/26. 私は昔、古本で手に入れたの…

異動

ひさびさのエントリー。って遅いか。John Hawthorne (metaphysics, epistemology, philosophy of language and mind, Leibniz) @ Rutgers University -> Oxford University.こうしてイギリスに人が戻っていく。

Doverは偉大なり

重要な本であるPrawitzのNatural deductionが入手困難になっていて、Doverが再版する予定というのは有名ですが。今日トポスをやっていて、ふとGoldblattのTopoiって高いよなぁ〜と眺めていたら(古本でも$120くらいする)、なぁんとDoverが再版するみたいじ…

音楽の引用

音楽が音楽を引用することは可能か。普通に考えると、不可能だと思われる。なぜなら引用を行うには、引用されるものと引用しているもの(「地の文」)の区別が無ければならない。つまり、言及と使用の区別が無ければならない。言及と使用を区別する何らかの…

もう一つの「なぜ」

不慮の死、突然の人の死などの時の発せられると思われる、ある問いの形式がある。「なぜ死んでしまったの」というものだ。この問いに対して、例えば医者や生物学者などがやってきて、その人の死に至る因果系列の科学的説明を行うことは、答えにならない。ま…

Quine on V=L

V=Lに賛成する人はほとんどいないというのが通説であるが(ある程度支持しているのはDelvinやLawvereくらいだろうか?)、クワインに興味深い記述がある。彼は基本的に数学理論を応用における有効性によって正当化しようとするが(不可欠性の議論indispensab…

Categorical Logic

こないだ図書館で新着本をごそごそしていたら見付けたのでコピーしておいた。 John L. Bell, `The Development of Categorical Logic', in D.Gabbay & F.Guenthner (eds.), Handbook of Philosophical Logic second edition, vol. 12, 2005, 279--361. ざっ…

中世哲学における自由の概念

何か最近周りで自由意志の話が多いので、そういえばジルソンには何が書いてあったっけとまとめてみる。ジルソン『中世哲学の精神 下』第15章から。正直なところ、よく分かりません。

ダメットの仏訳本

以前、4/10に話題になったダメットの仏訳本ですがモノが図書館に入ったので見てみました。文献情報は M. Dummett, F. Pataut (trans.), Philosophie de la Logique, Les Editions de Minuit, 1991. 結論から言うと、Truth and Other Enigmasに収録されている…

ランダム集合を探して

最近はClassical Power Setって一体何なのかが気になって、いろいろと手がかりになりそうな物を探っているのです。一環として A. Kruse, `Some notions of random sequence and their set-theoretic foundations', Zeitschrift für mathematische Logik und …

In what sense is set theory a foundation of mathematics?

なんとなく引用。 そこで以下では、集合論はここで限定された控えめな意味で数学に基礎を提供するとしよう。つまり、すべての数学的対象と構造に対して集合論に代替物や例化例が存在し、また、古典数学のすべての定理の集合論的なバージョンが集合の理論に対…

John McDowell Lectures in Tokyo

予定を決めるときにちょっとだけもめたとか何とか。予定が発表になりました。こちら。話題は行為論、今月の11、14、16の三回。連続講演。「一回だけ顔を見たい人のため」のgeneral lectureとか無いのか。途中から出ても意味ないのかな。最初から出ても俺には…

科学が行き詰まったとき

ええとですね。あまりちゃんと考えている余裕もないのでざっと書きます。科学が行き詰まったところに哲学が出てくるなら、そのときその科学は「科学として」行き詰まったのではなく、まさに「哲学として」行き詰まったのではないかと思うのです*1。もちろん…

Collocations

いっかな論文は進んでいないんですが。書けるかどうかにも悩むわけですが、書いて意味があるのかどうかに悩むわけです。押し殺してとりあえず書くわけです。英語論文を書くのにやはり用例辞典collocationはかなり役立ちますね。私が使ってるのは M.Benson et…

文脈主義

極めて遅くなってしまった某所へのリプライです。曖昧述語の意味論的値は文脈によって変化するものと考えるべきである、とする文脈主義Contextualismは最近はやってきているようです。一番頑張ってやってきたのはRaffmanで、 Diana Raffman, `Vagueness with…